
ワインをもっと気軽に楽しく!それがソムリエの使命
約60種類のワインをラインナップ
「ブラスリー ミリー ラ・フォーレでは、赤・白・シャンパンなど常時約60種類のワインをご用意しています。ワインを召し上がるのはお客様なので、私の主観ではなく、お客様の趣向に合わせられるようフラットな状態を意識して選定しています。山川シェフの料理は酸味や苦み、甘みや香りなどが重なり合った複雑な味付けが多いのでワイン選びは難しいですが、フランスワインが比較的合わせやすく、常にリストアップしています。重慶飯店のお客様はボルドーやニューワールドの濃い赤ワインをお好みになられます。マニアックなワインよりもネームバリューのあるワイン、白ならシャブリ、シャンパンならモエシャンなど、安心してお飲みいただけるものが人気です」

お客様の好みを知って最善を尽くす
「どれだけ料理との相性がよくても、お客様の好みに合わなければ意味がないと思っています。普段どのようなものを召し上がっているのか、赤ならば果実味のあるものかタンニンのあるしっかりとしたものがいいのか…。その中で料理との相性を考えることがソムリエとして大切なこと。肉料理に合うからとフルボディの赤ワインを選んでも、「渋みが苦手だ」というお客様にはおすすめできません。好きじゃないものは、そもそもおいしく感じられないですよね。ソースの色とワインの色を合わせるといったセオリーはありますが、好みでなければ軽い赤にしたり、しっかりとした重みのある白にしたり。肉には赤、魚には白とよくいわれますが、チキンに白、鮪に軽めの赤やロゼなどいろいろなペアリングの方法があります」
ソムリエとシェフの信頼関係あればこそ
「料理に寄り添うワインをご提案するには、料理自体を知ることも必須。万が一選んだワインと料理が合わないなと感じた時は、例えば肉料理の皿に砕いた黒胡椒を添えてもらい、お客様には『お肉と黒胡椒を一緒に召し上がるとワインに合いますよ』とお伝えしたり、クリーム系の魚料理の場合、ソースをかけずに別添えにして塩胡椒も別で添えてもらい、『このワインには塩胡椒のほうが合います』とアレンジをきかせることも。重慶飯店の場合、ソースの別添えは難しいので、白から赤のボトルワインの流れに合わせてコースの順番を変えてもらうことはあります。もちろんシェフの了承は必要ですが、もっと良くしたい、お客様に喜んでいただきたいという考えは同じ。日頃からコミュニケーションをとりながらお互いを認め合い、信頼関係を築いています」
ワインをもっと身近な存在に
「ワイン好きの方にご満足いただくことはもちろんですが、多くの方にワインに興味を持っていただけたら嬉しいです。例えばしゃぶしゃぶでも、今日はポン酢で食べたいからこのワイン、ゴマダレ気分ならこのワイン、出汁だけなら…と合うワインを考えるのも楽しいですよ。料理を引き立てるワイン、その2つの相乗効果のようなものを楽しんでいただけたらいいなと。ワインというと少し敷居が高いと感じるかもしれませんが、日常の食事に合わせるなら変に杓子定規にならず、自分の好みに合わせて柔軟に楽しめばいいと思っています」
先輩から後輩へ、ソムリエのバトン
数年前、石川はブラスリー ミリー ラ・フォーレでサービススタッフとしてともに働いていた後輩の吉倉に、ソムリエになることをすすめました。吉倉は当時のことをこう振り返ります。
「ソムリエにならないかと言われた時は『無理だ』と思いました(笑)。まったく知らない世界でしたし。けれどサービススタッフにプラスアルファの知識や資格があれば、お客様や仕事に対する向き合い方が良い方に変わるのではと思い、勉強することにしました。石川さんには、ご自身も通われていたワインスクールを紹介してもらい、石川さんの時と同じ先生に師事。仕事をしながら通って勉強し、晴れてソムリエの資格を取得しました。今年で2年目ですが、今も石川さんには料理とのペアリングのアドバイスをもらったり、試飲会やソムリエ協会のセミナーに連れて行ってもらっています。これからも日々勉強しながら経験を積んでいきたいです」(重慶飯店 新館 副支配人・ソムリエ 吉倉帆南)

お得においしく!「毎月20日はワインの日
「ブラスリー ミリー ラ・フォーレでは、ワインを気軽に楽しんでいただくために『毎月20日はワインの日』というイベントを開催。赤白スパークリング全7種のワインをフリーフローでご提供しています。全種類飲み比べてみるのも、好みのワインをみつけてじっくり楽しむのもいいですね。当日は私のアドリブで普段飲めないようなワインや個性的なワインも登場しますので、料理と一緒にたっぷりご堪能ください。ほかにも季節ごとのフェアワイン、ワインとのペアリングディナーなど、ワインにまつわるさまざまなイベントを開催しています。ぜひ一度遊びに来てください」